No.3161

Dオラのこんなのを……。


 轟音と共にサイバトロン星へ降り立った宇宙船の存在は、メガトロンのマイクロホンにも届いていた。
 事前の通信内容と同じく、乗っているのは『コグを取り戻した』トランスフォーマー数機と、彼らが不時着した星に住む、有機生命体の使者数名。
 そこに本来あるはずの、オプティマスプライムの名前はない。
 重々しく開いた宇宙船のハッチから、乗務員達が降りてくる。メガトロンをスコープに納めた途端に大きく手を振った黄色い機体は無視をして、メガトロンは有機生命体の使者を見た。
 コグ無しと同じ大きさしか持たず、環境適応スーツやアーマーと呼ばれる外部パーツがなければサイバトロン星の土も踏めない存在は、しかし真っ直ぐに、メガトロンの灯す赤い光を射抜いていた。
「あれが……」
 続々と集まってくるトランスフォーマー達には聞こえない、もはや振動とも呼べない声で、メガトロンは呟いた。
「あれがお前の答えなのか? オプティマスプライム」


▲たたむ

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